常識を疑え!どうやって?

養豚関連産業に従事している黒木です。

 

常識を疑え、とはよく聞くキャッチフレーズです。ノーベル医学生理学賞を受賞した本庶佑教授もそのようにインタビューに答えていたようです。では常識を疑うにはどのようなアプローチをすればいいのでしょうか。

 

常識を懐疑的に、斜めから見るというスタンスは、常識を疑うこととは異なります。常識をただ懐疑的に眺めるだけでは、常識以外の何を頼りにすればいいのか、わからなくなります。

 

アインシュタインは、すでに解明されている方程式でもいちいち時間をかけて自分で計算していたそうです。先人の知恵をそのまま利用すれば、時間の節約になるじゃないかという意見に対しては、私はこのやり方しか知らないと答えたとのこと。

 

常識を疑うには、常識をとことん自分で確かめてみる、実践してみることから生まれるようです。常識の外から疑うのでなく、常識の内部にとことん入り込んで、常識を一つ一つ検証することで、初めて常識を疑うことができるようです。

 

まずは養豚場のルールを徹底的に守りつつ、検証するプロセスが、次の進化を生み出すかもしれません。

 

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仕事の優先順位のつけ方

養豚関連産業に従事している黒木です。

 

優先順位をつけて業務を遂行せよ、とはよく聞かれる物言いです。いわく、緊急性×重要性を掛け算して、重要性が高く緊急性が高い案件を最優先に、緊急性も重要性も低い案件を最後に、という具合です。しかし、このようなことは本当に可能でしょうか。

 

いろいろ抱えている案件のどれが重要か、そう簡単に判断がつくとは思えません。そもそも優先順位がつけられなくて困っている従業員というのは、その仕事が全体の中でどの程度重要かわかっていないから、迷っている状態です。もっとも仕事を命じる側も同様でしょう。たとえば上長が重要だと考えていることが本当に会社にとって重要かはわかりません。皆、手探りで仕事している要素も多いものです。

 

ではどのように優先順位をつけるか。私自身の基準は簡単です。やりやすいものから手を付けます。素早く処理できるもの、あまり頭を使わないもの、身体を動かすもの、これらを優先して業務を遂行します。不思議なもので、身体を動かしていると、頭も整理されてきます。優先順位がわからないものというのは、大した優先順位がないものだということに気づいてきます。

 

優先順位がわからい仕事は、あみだくじで優先順位を決めてもいいように思っています。大事なことは優先順位でなく、仕事をできるだけ効率よく終わらせることなので、順番はどうでもいいのです。迷っている時間が一番もったいないのです。そんな時間があれば、何でもいいので、作業をしていたほうが有益です。

 

米大統領の仕事なら、優先順位が重要かもしれません。しかし、少なくとも通常の仕事には、そのレベルの優先順位は存在するとは思えません。

 

受験勉強で、どの教科から手を付けるべきか、迷っている学生にどのようにアドバイスすればいいでしょうか。英語からスタートしても、数学からスタートしても、どちらでもいいでしょう。しかし、何から始めるべきかで1時間も熟考していたら、問題でしょう。「なんでもいいかから早くやって、早く寝ろ」といいたくなります。

 

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営業力は売り上げか?

養豚関連産業に従事している黒木です。

 

書店に行くと、NO.1営業が教える●●●●という本があります。手を変え品を変え、この手の本は出版されていますが、このような本は役に立つのでしょうか。

 

この手の本を読んで、NO.1になれるのであれば、世の中のほとんどの人がNO.1になっているはずですが、実際はそうなっていません。この種の成功事例は、再現性の低い個人の成功事例だったりするケースが多いのかもしれません。あるいは、皆が真似すれば、成功事例はたちまち陳腐化します。皆が同じことをすれば、No.1にはなれないという根本的な矛盾を抱えているのです。人によっては、この種の本を単なる過去の自慢話と捉える人もいるでしょう。

 

そもそも営業力とは何でしょうか。売上No.1がイコール営業力の高い人でしょうか。

 

売上とは客観的な指標のように見えて、実態は極めて不透明な物差しです。モノやサービスが売れるのは営業力か、製品力か、好景気だったからか、ライバル会社が失速したからか、メディアで取り上げられたからか、地域性か、、果たして特定できるのでしょうか。モノが売れるという事象は、様々な要因が複雑に絡みあっており、たとえば営業力と製品力を明確に分けることなどできないでしょう。営業力や製品力をあたかも独立した指標のように考える人もいますが、どのように分割することができるのでしょうか。我々がモノを買うとき、それは総合的判断として買っているのであって、何か一つだけの要因に依存しているわけではないと思われます。

 

また、No.1営業には会社も最大限のサポートを与えるでしょう。その人を、より売上の高いエリアへ異動させるかもしれません。社内営業も営業力といえばその通りですが、それはいわゆる上司にこびへつらう営業かもしれません。この場合、営業力は売上げというより、社内営業力と同義です。売上を営業力の物差しにする難しさは、スタート地点がバラバラだからです。同じスタート地点から、よーいドンで、売り上げを競い合っているわけではないのです。

 

では営業力とは何でしょうか。私は営業力とは集客力だと考えています。たとえばセミナーを開いたときに何人が来てくれるか、会社を辞めた時、誰がついてきてくれるか、会社の看板がなくなってもお客さんは自分から商品を買ってくれるか、、これが営業力ではないでしょうか。他の様々な要因を取っ払ったときに残るもの、それが営業力だと思います。営業力とはある意味、人間力でしょう。そうであるなら、何も営業だけが営業力があるわけでなく、購買も、人事も、事務や経理にも、営業力が問われる局面があるかもしれません。

 

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企業養豚攻略法

養豚関連産業に従事している黒木です。

 

養豚業は中小養豚場から大手ハムソーメーカーにいたるまで、その規模はさまざまです。中小の養豚場では家族経営も多く、購買の意思決定もその場で決まるケースも多いでしょう。オーナー社長がその場でスピーディーに買うか買わないか決めていく、スピード感が持ち味です。製品の良さや価格だけでなく、営業マンの人柄も重要な購入要因になります。

 

それに対して、企業養豚の購買プロセスは異なります。人間関係も最初のとっかかりとしては大切ですが、主に費用対効果を重視するでしょう。企業養豚において、社長が購買プロセスに携わるより、生産部長などの管理職が担当者であるケースが多いと思われます。であれば、企業養豚への営業においては、購買担当者が決済承認者の承認を得やすいように書類などを整えていくことが大事になってきます。内容ももちろん、形式面を整えることです。形式を整えるとは、OKしやすいように建て前をしっかり作り込むということだと思います。

 

企業養豚では、書類ベースで提案書や試験計画案などをわかりやすくまとめることが重要です。決済承認のプロセスを常に意識して、皆がハンコをおしやすいようにまとめるのが営業担当の手腕でしょう。

 

100の養豚場があれば、その性格もさまざまです。この方法で必ずうまくいくなどということはまずないのでしょう。

 

 

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会社とはどのような生き物か

養豚関連産業に従事している黒木です。

 

養豚場には、企業養豚もあれば、家族経営の養豚場もあります。規模の大小は、組織形態に大いに影響を与えます。家族経営の養豚場が大きくなったものが企業養豚、では決してないと私は考えています。企業養豚とはいかなる存在でしょうか。

 

企業は法人とも呼ばれます。法人とは組織という抽象的な存在を人間に模したものですが、法人は個人の感情とは異なる生命を持った生き物だと思います。根本的に、会社は会社を守るために存在しており、会社員を守ってくれるわけではないでしょう。リストラという新陳代謝を実行できるのは、会社が会社員のために存在しているわけではなく、会社のために存在しているからだと思います。

 

別の見方をすると、会社とは警察組織ではなく、公安警察だと思います。何か悪いことをした人を取り締まるのが警察だとすれば、公安は悪いことをしそうな人を取り締まる組織です。会社では、あからさまな横領でもしない限り、誰かを首にすることは難しいと思われます。しかし、この人を首にしようとターゲットを決めたときにあらさがしをする生き物だということです。

 

このような見方からすると、会社との付き合い方も変わってくるでしょう。いつリストラされるか、びくびくする必要はないからです。パフォーマンスの悪い人間をリストラするのでなく、組織にふさわしくない社員をクビにするのが会社という組織だからです。なので、会社とは堂々と渡り合えばいいのです。何をしていようがしていまいが、首にされるときは首になるのが会社組織というものですから。

 

適度な距離感を持って会社と付き合うのが賢いやり方だと思います。

 

 

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厚い福利厚生は社員を幸福にするか

養豚関連産業に従事している黒木です。

 

養豚業界での福利厚生は社会保険料や退職金制度など、通常のパッケージでカバーされるケースが多いでしょう。手厚い養豚場では、寮や住宅補助、食費補助などもあるところもあるかもしれません。給与が同じであれば福利厚生は厚いほうがいいと思いますが、どうでしょうか。

 

福利厚生を含め、すべてを給与としてまるっと渡した場合、制度がシンプルなのはいいのですが、税金が高くなります。これに対し、給与の代わりに住宅補助として提供した場合などは、経費扱いとなることがあります。これにより節税効果が高くなり、従業員の持ち分が増え、満足度が高まります。福利厚生を充実させることのいい点です。ただし、その分会社からは住居について、場所や予算など一定の制約を受けることになるでしょう。

 

他方、厚すぎる福利厚生は、転職の際に大きなブレーキとなるでしょう。会社側からすれば、社員を転職から踏みとどまらせるいい手段になるかもしれませんが、人材の活発な流通という意味では、停滞します。人はすでに持っている権利や権益を手放す際には、大きな抵抗を感じるようです。しかし、それによって新しいチャレンジを踏みとどまることは本末転倒のような気がします。

 

時に損切りする勇気も必要です。自身の目標やゴールをしっかりと見定め、場合によっては福利厚生と縁をきることも、大切だと思います。

 

 

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残業を撲滅するには

養豚関連産業に従事している黒木です。

 

養豚業においては、過剰な残業は多くないかもしれません。9時~17時など、労働時間がはっきり決まっており、また、トラブルなどでもない限り、そのまま帰宅できることが多いように思います。

 

オフィス勤めの会社では、残業を減らすために、ノー残業デーを設定したり、夜9時以降に電源を落とし、強制的に帰宅させるような企業もあるようです。このような試みは大いに推奨されるべきでしょう。

                

ただ、ノー残業デーを設けても、その他の日に業務負荷がかかれば、あまり意味はないかもしれません。また、21時に消灯しても、自宅で持ち帰って仕事をすればあまり意味はないでしょう。オフィスワークでの残業防止策としては、メールサーバーの停止も有効な手段だと思います。現代の仕事はほとんどがメールやwebで行われます。このインフラを断ち切ることで、残業ができない状況を作り上げるのです。

 

ホリエモンは、現代の仕事上のコミュニケーションは電話ではなく、メールやチャットでするべきだと述べ、少し騒動になったようです。たとえ隣の席の人に相談する場合でも話しかけるのでなく、メールを出すべきという意見もあります。時間の有効活用という意味合いだと思いますが、であれば、現代のライフラインであるメールサーバーを断絶することで、業務をできなくしてしまうのは有効な手段かもしれません。

 

養豚産業ではあまりなじみがないかもしれない残業ですが、一般に大きな問題になっています。残業などしなくてすむように、効率的な業務遂行を実施したいと思います。

 

 

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