価格と価値

養豚関連産業に従事している黒木です。 昨今、価格より価値、などという話が聞かれます。物を売るさいに、価格競争でなく、価値を追求するというものです。しかしながら、この比較はよくわかりません。価値とは定性評価のこと、価格は定量評価です。定性評価…

養豚場売買マッチングサイト

養豚関連産業に従事している黒木です。 養豚経営において、顕著な傾向は規模拡大する養豚場が増えてきたことでしょう。戸数の減少がある一方、規模拡大を目指す農家も増えています。既存の養豚場に新しい豚舎を建てる経営者もいますが、他の養豚場を買収する…

メーカーによる薬品の直売

養豚関連産業に従事している黒木です。 養豚業界では、基本的に医薬品メーカーの直売・直送は行われておらず、メーカー→卸→生産者という流通ルートになります。卸が介在するということは、手数料が発生しています。当然、卸が介在しないほうが、薬品は安くな…

嫁さがし

養豚関連産業に従事している黒木です。 この業界には、他の業界同様、さまざまな課題があります。TPPによる安い豚肉の流入、人口減少による消費減、PEDのような伝染病・疾病、臭気対策、、なかでも後継者の嫁さがしは、深刻な課題といえます。当事者にとって…

豚肉の輸出は可能か

養豚関連産業に従事している黒木です。 TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)を踏まえて、豚肉の輸入だけでなく、輸出という話題がでてきました。ざっくりいえば、TPPとは関税の撤廃による同盟国間の貿易活性化のこと。この業界に引き付けていえば、もちろんメ…

オリックスはどこまで買収するのか。

養豚関連産業に従事している黒木です。 オリックスが製薬会社の京都微研についで、ジェネリックメーカーのフジタ製薬を買収したのにはびっくりしました。今後TPPが批准され、動物薬を他国の市場で販売する好機になると考えているとの報道がありました。 …

儲かっている農場

養豚関連産業に従事している黒木です。 儲かっている農場とそうでない農場はどこで分岐するのでしょうか。 まず前提として、普通に養豚場を経営すれば、それなりに食っていける業界だろうと思います。牛ほどでないにせよ補助金もあるし、どの程度機能してい…

経営者と獣医師の距離感

養豚関連産業に従事している黒木です。 最近は獣医師を活用する養豚場がやや多くなったように感じます。これまでの指示書をもらう獣医師のみならず、コンサルを依頼する獣医師の活用です。二人三脚で農場成績安定化を試み、成功されている農場も多いでしょう…

アメリカから学ぶもの

養豚関連産業に従事している黒木です。 アメリカのPED(豚流行性下痢)はだいぶ治まってきているようです。夏に向けてウィルスの活動が弱まったのか、詳細はわかりませんが、まずはそのような状況です。 それにしても、2年ちょっと前に突如大流行したPEDに、…

有給休暇と人材募集

養豚関連産業に従事している黒木です。 日本では有給休暇を取りづらいという話があります。これに対し、欧米では、夏休みなどに2週間以上の長期休暇を取得してリフレッシュするという話もあります。休暇の取得という点では、日本は欧米各国に大きく遅れてい…

PED対策ができる組織、できない組織

養豚関連産業に従事している黒木です。 PED(豚流行性下痢)が日本で大流行してから2年が経ちました。早くに収まった農場もあれば、なかなか収まらなかった農場もありました。病気としてのPEDの特徴や、侵入経路、その対策についてなどはこれまでにも…

養豚経営者はなぜベンツに乗るのか。

養豚関連産業に従事している黒木です。 この業界の経営者をみていると、羽振りのよさを目にする機会が多いようにみえます。。以前ならベンツ、今ならレクサスに乗る経営者が多いように思います。ゴルフ場などでもこういう人たちは多い。。なぜでしょう? こ…

開業獣医にコンサルを依頼する理由

養豚関連産業に従事している黒木です。 養豚の世界で活躍する獣医師は各種組織に所属します。家畜保健衛生研究所や、企業養豚内獣医、製薬メーカーーや検査会社、飼料会社などさまざまです。他方、開業される獣医師もいます。このような開業獣医と農場が契約…

場長の仕事(抽象化と具象化)

養豚関連産業に従事している黒木です。 養豚場の仕事は肉体労働がメインです。身体を使って作業をすることがまず第一の仕事でしょう。 では、場長の仕事は何か。一つには作業があります。やはり実際に作業すること、これが第一の仕事でしょう。さらに、スタ…

多産系とFX

養豚関連産業に従事している黒木です。 最近は多産系の種豚を導入するところも増えているようです。年間30頭離乳なども実現可能なレベルとのこと。素晴らしい成績を上げているのは羨ましい限りですが、これらの農家は儲かっているのでしょうか。 高額な種豚…

難しい話を難しく話す人

養豚関連産業に従事している黒木です。 セミナーに行く機会があります。著名な獣医師の講演などに出ると、勉強になることも多いですが、よくわかならない話も多いなと正直感じます。疾病の仕組みや体内免役システムの作動方法、薬の機序など、生産者レベルで…

PEDワクチンの開発はされないのか。

養豚関連産業に従事している黒木です。 PED(豚流行性下痢)は多少落ち着いてきた感はありますが、まだ治まっていない農場もあるかと思います。現時点では国内で2社からワクチンが発売されているが、その評価についてはさまざまです。近年の傑作ワクチン…

養豚産業の出口戦略

養豚関連産業に従事している黒木です。 出口戦略という言葉があります。もとは軍事用語で、軍隊の損害を最小限にとどめて戦線から撤退するための作戦のこと。転じて、企業が損害の少ないうちに規模を縮小または撤退するための方策を指すそうです。 養豚産業…

無借金経営と借金経営

養豚関連産業に従事している黒木です。 養豚産業は基本設備産業で、新たに豚舎を建てるとなった場合、数億円~の投資になります。これを自己資金ですべて賄える経営者は少ないでしょう。 資金調達に関してはほとんどの経営者が借金経営でしょうが、一部無借…

後継者をどこに修行に出すか。

養豚関連産業に従事している黒木です。 何年か前から、養豚業界は徐々に代替わりを迎えています。親父さんの世代から息子世代へとシフトしつつあります。すぐに実家を継ぐこともありますが、他の養豚場や他業種で仕事をしたうえで、家業を継ぐことも多いよう…

PDCAサイクルのキモ

養豚関連産業に従事している黒木です。 相変わらず、製薬会社などが主催するセミナーが定期的に開かれています。著名な獣医師を講師に、自社の製品を紹介する流れです。画期的な新製品があれば、生産者もあつまるでしょうが、昨今はそのような新製品もなく、…

養豚業でHACCPを導入するメリット

養豚関連産業に従事している黒木です。 食の安全・安心の観点から、今後養豚産業でもHACCP(ハセップ)を導入するところが増えると思います。ハセップとは、作業工程をマニュアル化し、品質を管理する方法のこと(正確には品質の管理ではなく、プロセス…