大きな農場と小さな農場

養豚関連産業に従事している黒木です。

 

養豚場にはさまざまな規模の農場があります。大規模農場もあれば、中規模・小規模農場もあります。働くとしたらどの規模の農場がいいでしょうか。

 

一般論としては、大規模農場(組織)のほうが人間関係などトラブっても逃げ道があるので大きな会社のほうがいいという人もいます。あるいは、人間関係がよければ家族経営のところがいいという人もいます。結局のところ、気持ちよく働ける環境がいいわけですが、こればかりは働き始めてみないとわからない部分が多いでしょう。

 

私自身は、小規模農場を選びます。大規模組織は分業体制にならざるを得ず、どうやっても養豚業の全体像がつかみづらい。小規模農家で全体の流れをつかむことで、たとえ部分的な仕事であってもその作業を全体の中で位置づけることができると考えているからです。そしてそのメリットが何より大きいと思います。

 

小規模農場でトラぶった場合に逃げ道がないのではないかという意見もありますが、大規模組織でも問題が起これば、案外逃げ道はないものです。会社はそう簡単に異動させたりしないからです。そうであるなら、メリットを重視して小さな農場で働くことを選びます。

 

もっとも単に小規模農場に勤めるのでなく、後継者のいない農場で働けるよう画策します。小規模農場で養豚業の全体像をつかみながら、養豚場の経営を引き継げるよう話し合い・修行をするでしょう。その意味では、農場のサイズよりも、農場の経営状態のほうが着目ポイントかもしれません。年々農家戸数が減っているのであれば、それを引き継ぐチャンスも生まれているといえるでしょう。

 

黒木