会社になぜ広報の仕事が必要なのか

養豚関連産業に従事している黒木です。

 

それなりの規模の会社になると、会社に広報部(PR)があることも多いでしょう。広報部がなくても、会社には広報の仕事を担当している人がいます。今なら、プレスリリースの作成やホームページの作成・更新、メディアや顧客への各種情報提供など。最近では危機管理の対応などもあるでしょう。どれも大事な仕事です。

 

養豚産業の関連企業の場合、顧客や卸などに各種文書をFAXなどで流します。卸経由の場合、卸の社員が顧客にそのまま渡せるようにFaxの内容が構成されています。公式文書として、会社から発信されているわけです。

 

ところで、FAXの内容をメーカーの営業担当が卸社員にそのまま話すだけにして、FAXをやめてしまっても問題ないでしょうか。いちいちFAXを流す手間をかけるよりも楽な気がしますがどうでしょう。最近の事例でいえば、薬品会社の行政処分や欠品問題など、文書を出すケースがあります。最初こそFAXで公式文書を伝えることも必要ですが、その後は、定期的に現状を会社からFAXするよりも、メーカーの営業に内容を話して、そのまま卸社員や顧客に伝えてもらえばいいでしょうか。

 

私は会社から公式文書として出すこと、および定期的に情報を提供しつづけることが重要だと考えています。その理由は、会社からの公式文書は建て前だからです。FAXが建前であり、営業がそれを本音ベースでフォローする、そのようなダブルでの活動が有効でしょう。建て前というと聞こえがよくないようですが、言い換えれば理想のことです。本音とは現実のこと、つまり、理想と現実のダブルエンジンで動くのが組織だと思います。

 

謝罪広報の場合、メーカーからの定期的情報発信がなく、営業だけが謝罪し続けると、そのメーカーに対して不信感を抱きます。逆に営業が問題をスルーして、会社からのFAXだけであれば、営業に不信感を抱くでしょう。広報という建前と営業という本音、この二つの組み合わせが、企業に対する信用を構築すると思います。

 

会社として信頼できること、営業が信用できること、その両方があって、その会社の商品に信用が生まれます。営業に必要なのは、会社の建て前をしっかり伝えること、そして、本音でフォローすることでしょう。公式文書はたいてい内容がなく、きれいごとの世界です。しかし、そのきれいごとが次につながると思います。

 

黒木