薬の通販

養豚関連産業に従事している黒木です。

 

個人的な話ですが、最近いろいろなものをamazonなどの通信販売で購入しています。生鮮食料品などはスーパーで買いますが、かなりの物を通販で購入しています。とりわけ服などは、しつこい接客が面倒なので、zozoが便利です。特別会員になれば、返品送料も無料になるので、大いに活用しています。

 

この業界、さまざまなものを購入する機会があります。飼料や、種豚、器材や薬などなど。このうち、エサや器材などは単純に重いので、近場の業者からできるだけ購入することになるでしょう。関東の養豚業者がわざわざ九州の業者に発注をすることはなさそうです(九州にしかその製品がなければ別ですが)。

 

しかし、薬の世界では、通信販売がメインの流通チャネルになってくるかもしれません。昔のように治療が主体で、抗生剤がメインであった時代であれば、近場の業者から購入せざるをえなかったでしょう。なぜなら、抗生剤とは添加剤であり、紙袋に入った重い添加剤は、単純に輸送コストがかかるからです。しかしながら近年、薬品は予防の時代です。病気になってから、治療薬を使うのでなく、ワクチンのような予防薬にシフトしています。そして重要な点ですが、紙袋に入った1袋20㎏の重い添加剤でなく、1本100CCの軽いワクチンになっているのです。

 

ということは輸送コストを差し引いても、通信販売で別の地域から購入したほうが安くなる可能性があります。コスト意識を徹底するなら当然、通信販売のコストを把握しておくべきでしょう。

 

いずれにしても獣医師の指示書が必要になります。それにしても、これだけ通販が活況な時代にあって、薬だけ例外のままいくでしょうか。エサの支払いにはサイトの問題があるでしょうが、薬代程度はキャッシュで捻出してほしいものです。また、総コストの5%程度といわれている薬代をその場で払えないのであれば、なかなか経営は厳しそうです。

 

薬品業界にも通販の時代が近づいているかもしれません。

 

黒木