会議の作法

養豚関連産業に従事している黒木です。

 

規模の大小はあっても、養豚場でも会議は行われるでしょう。定期的な会議もあれば、突発的な会議もあります。作業の改善事例や、成功事例のシェアなど、いろいろな会議が開かれます。養豚場ではいつも肉体労働しているだけではなく、当然、会議において各種議題を議論します。

 

誰もが自由に発言できる会議もあれば、何かいうと否定されたり、不穏当なことをいわないようにさせようとする上司もいるでしょう。フラットで自由な議論の場でなく、無言の同調圧力が支配している会議空間もあるでしょう。このような会議を生み出しているのは、もちろん、働きづらい職場環境です。会議以前に重苦しい職場を何とかすべきです。重苦しい職場から重苦しい会議が生まれます。

 

また、会議は本音をぶつけ合う場でもないでしょう。本能に基づいて本音をぶつけ合えば、仕事はできるだけしたくない、もっと給料が欲しい、なるべく面倒なことはしたくない、、などの気持ちが出ることになるかもしれません。会議とは、本質的に建て前を議論しあう場だと思います。建て前とは理念、理想のこと。どのような職場にしたいか、従業員満足度を高めるために何をすべきか、より儲けるためには何をすべきか、そのような理念を議論する場です。

 

議論された理想に基づいて、次にどのように実現できるか、そのプロセスを検討します。理想実現の手順は一見難しそうに思えますが、本当に難しいのは理念をつくることだと思います。自分の養豚場が何を目指すのかを言語化でき、視覚化できれば、実現のプロセスというものはそれほど難しくないのではないでしょうか。

 

理念を磨くのは知性と感性だと思います。そのためには、さまざまな本を読んだり、経験を積むことも必要でしょう。建て前は本能とは異なり、後天的に磨くことができるのです。建て前を議論できる養豚場は、いい職場のように思えます。

 

 

黒木