クレームの上手な入れ方

養豚関連産業に従事している黒木です。

 

養豚場にはさまざまな業者が出入りしています。飼料会社や、種豚会社、器材会社、薬剤メーカーなどなど。関連産業を含めると、それなりの規模の業界です。

 

業者と付き合う中で、不満や怒りを感じることもあるでしょう。明らかに不手際の場合もあればグレーゾーンのこともあります。言いがかりの場合すらあるかもしれません。いずれにせよ養豚場は客という立場であり、出入り業者にクレームを出せる立場にあります。

 

世の中にはクレームを上手に入れられる人とそうでない人がいるようです。これは養豚業に限らないでしょうが、クレームを入れるのが上手な人というのは、コミュニケーション上手です。たとえばこのような人が場長であれば、働きやすい職場になるでしょう。

 

クレームが上手な人は、非常に速い段階で(あるいはその場で)、何が不満でどうして欲しいのか、具体的に伝えてきます。感情を抑え、真剣な表情で伝えることも重要です。感情をぶつけ、怒鳴り散らすことは相手に恐怖感と反発を与えるものです。クレームの怖いところは、クレームの解消が目的のはずなのに、自身の感情をぶつけることにすり替わりがちだという点です。

 

また、担当者に直接伝えることも、当たり前ですが大切です。担当者の上司と面識がある、あるいは仲がいいという理由で、担当者を通り越して、その上司にクレームを入れる行為は、担当者のメンツをつぶす行為になります。まずは担当者に直接伝え、それでも改善しなければ、その上司に伝えることが組織人としてのたしなみでしょう。相手の立場を考え、クレームを伝えることは、結果として、クレームの解消に役立ちます。

 

クレームを入れることは必ずしも悪ではありません。雨降って地固まるという言葉もありますが、クレームを通じて、関係が強化されることもあるでしょう。しかし、これはなかなか難しいことです。そもそもコミュニケーションがうまくとれていないから、クレームが発生するわけですから。

 

クレームは適切に伝え、相手との関係改善をはかる手段として理解しておきたいものです。

 

 

黒木